2015年9月
僕26歳
彼女35歳
9月の上旬、僕は26歳になった。
誕生日は平日。
僕は変わらず朝仕事へ出掛け、
残業し帰宅したのは夜20時頃だった。
「ただいま~。」
そういって家に入ると、
彼女が玄関まで来てくれ、
「はい!」と
なにやらプレゼントを渡してきた。
僕「!?…ありがとう!」
彼女「誕生日おめでとう。」
そういって、笑顔な彼女。
僕は嬉しくて、プレゼントを開けた。
中には、茶色の革財布が入っていた。
少し大人っぽいデザインの財布。
「ずっと同じ財布使っているから、
同棲もスタートさせたしよかったら使ってね」
そういってくれた彼女。
素直に嬉しかった。
実は最近、彼女が僕に冷たいような感じがしていて
少し寂しさを覚えていた。
まさか、誕生日プレゼントをくれるなんて…!
僕はさっそく財布の中身を
新しい財布へ入れ替えた。
財布も変わったし、心機一転!
頑張るぞ!
そう心の中で思っていた。
その日は、料理が苦手な彼女が
頑張ってシチューを作ってくれていた。
美味しかった。
おかわりをし、一緒にお風呂へ入りベットへ入った。
色々彼女なりに考えて、
準備してくれた事が嬉しかったんだ。
そんな温かい気持ちで、
眠りについた僕。
僕は幸せ者だ。
だが、そんな幸せな気持ちも、
次の日の口座残高を確認した事で、
打ち砕かれる事になる。
ちなみに彼女からもらった財布は、
その後、10年近く使う事になる。
#嫁あり。子あり。持ち家あり。1000万の借金有。