2015年4月
僕25歳
彼女35歳
彼女の希望で、某遊園地へ出かけた際
僕は決めていた。
彼女に今日プロポーズすんだって。
閉園時間が近づき、緊張している僕に気づいた彼女は
「どうしたの」と声を掛けてきた。
「結婚しよう」
彼女はびっくりしたような表情をしたが、
すぐに笑顔になった。
「よろしくお願いします」
そうつぶやく彼女。
緊張で頭がおかしくなるかと思ったが素直にうれしかった。
これから、彼女を絶対に幸せにする。
僕が絶対彼女を守るんだ。
そう誓った、
はずだったのに。
この時僕はまだ気付いていなかった。
『大切な人を守る』とは、
一体どういう事なのか。
何を間違えて、
自ら破滅の道に進んだのか。
どこかで引き返す事はできなかったのか。
何故、自分自身を止める事ができなかったのか。